2005年 03月 04日
ベネッセハウスから1㎞先に昨年できた「地中美術館」へ行った。入場料2000円。高っ! ここには、3人の作家の作品だけが展示されており、安藤の建築も作品の一部なんだって。だからみだりに壁に触ったりしちゃいけないらしい。へぇ〜? チケットセンターから少し歩いた山の傾斜地に、半分地中に埋まったかたちに建っている美術館。 エッジの立った打ちっぱなし回廊をぐるぐる行き、地下のインスタレーション。ウォルター・デ・マリア作。まるで神殿のような空間。巨大な石球。迫力ある。建築との一体感はすごい。 …でもごめん、イマイチよくわかりませんでした…(また?)。 そしたら、出がけに廊下の隅に一匹のこねずみがチョロチョロと走ってきて展示室に侵入。 その瞬間に空間が変わった!建築も芸術という人為的な意図も、たった1匹のねずみの生命感には勝てないのだった。というのを目の当たりにして、作品そのものより感動してしまったのだった。 目玉はモネ「睡蓮」の部屋。ぼんやり淡い間接自然光が静かに落ちる、2000年代バージョンによるモネ空間。 オランジェリーでも見たけどねぇ、でかい。60cmの至近距離で見ると、 モネかなり、 へたっぴい画。 ばっちい画。 すごいワイルド。この物質感、うーん、やはり現代美術だと思う。 で結局めちゃめちゃ上手い!!(巨匠つかまえて「上手い」言うな~) モネは空を見ている。睡蓮を描きながら、睡蓮の向こうにある水に映る空を見ている。バーチャルな空に浮かぶ睡蓮を見ている。(←all byマイ解釈) って思いながら見たらまた格別。 画家になりきって画角の意味とか気持ちとか勝手に考えると楽しい。 昨日に引き続きタレル。光、視覚、枠、空間について。ちょっと揺らぐ。感覚が。 面白いなぁ。 でアンドーの建築なんですが… ツライ。私的には。寒い(ほんとに)。 「どや!」って声が打ちっぱなし空間にこだましているようで…。 でも一点もののインスタレーション作品を常設展示するためだけの建築をここまで作るベネッセさんには敬意。なんつーいいお施主さんだ。いや、でも、なんでもさせてくれるクライアントっていうのは、結果としてどうなんだ?いいのかなぁ? ホテル戻り、せっかくなのでお部屋に引きこもり。 持ってきた宿題に取り組む。ここのところいろいろ見て、頭活性化。さぼってる訳じゃないんですよ。インプットしないとアウトプットできないよ。(って言い訳) 全開にできる窓を開け放つと、部屋の中と外が一つにつながる。瀬戸内海が眼下に広がるパノラマ画面。 ここには絶対これ!と思って持ってきた、映画「眺めのいい部屋」のサントラをCDで。 風に舞うカーテンと供にバッチリはまって、超キモチよかったです〜。 安藤さんはひょっとして住宅の方が上手いのか??
by chiori66
| 2005-03-04 16:08
| パノラマ・ロードムービー
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