2007年 07月 02日

小説を書こうかと。

生きているうちにしたいこと、というか、しようと思っていることが幾つかある。
60才くらいになったら、山に籠って2本小説を書く予定にしている。
1本は近い祖先を主人公にした家族&昭和史モノ。
もう1本は現実と地続きの世界を舞台にしたSF、というかネジ曲がった感じの不条理小説みたいになるのかな。まだ決めてないけど。
(映画も1本撮ってみたいけど、そっちは多分ムリだろう。)

「60才くらいになったら」というのにはあんまり根拠はないのだが、なんとなく、縦縞の絣の着物を着てエッセイを書いている沢村貞子(女優)とか、奇妙キテレツな謎の人生を送ったアリス・シェルドンことジェイムス・ティプトリーJr.(SF作家)とか、そういうカッコいいおばさまへのミーハーな憧れとも言える。

以前、偶然に同席したピューリッツァー賞作家にその旨を語ってみたら、「なんで60才なんだ。書くなら、今日から毎日書きなさい!」と言われ、ごもっともだなと思った。

…なのだが、
突然、偶然に、俄然、「書くか!」という気分が加速してしまった。



それはつい昨日のことなんだけど、昨日のことなのにきっかけはもう既に忘れてしまったけど、とにかく「取材」を行うことにしたのだ。自分でもどうしてなのか理由はよくわからないが、ノリと勢いだけで取材のアポ取り。
家族史を書くにあたり、その題材をリアルタイムで知る人々がかなり高齢化していること、それを考えたらいてもたってもいられなくなり、さっそく週末に2組の親戚に話を聞くことにした。鉄は熱いうちに打て、である。

詳細は省略するが、過去の話を聞くのは非常に面白い。
私は自分もかなりおしゃべりだが、人の話を聞くのが全然苦にならない性質なので、古い写真を片手にあれやこれやネホリハホリ聞き出した。

齢85才の、いまだ矍鑠(かくしゃく)とした親戚内最高齢おじさんにもやっぱり「なんで60才まで書かないんだ。早く脱稿すれば見てあげるから」とハッパをかけられ、
じゃああと5年以内くらいまで前倒しにしますか…とちょっとその気に。
20年後だと、おじさん105才だしなぁ。

冷静に考えたら、事実と調査に基づいてものがたり全体を構築するというのは大変な作業だ。
知りたい情報を知っていた人たちが近年次々と他界しており、降霊会でもやらないと埋められないような”穴”があちこちに開くこと必至だし、すでに穴だらけだ。時間との勝負とも言える。

はるか昔に読んだヴェルヴェット・アンダーグラウンドやイーディ・セジウィックに関する伝記や、ドウス昌代さんの「イサム・ノグチ」の綿密な取材と描写を思い出し(そのくらいしかバイオグラフィものは読んでないのかも…)、その行間の密度を考えて途方に暮れる。
そうだ、あの人にも、この人にも話を聞かなくっちゃ。と考え始めたら、とんでもなく広範囲に渡るインタビューが必要になるんだな。なにしろ、すべて事実に基づいた言葉で行という行、ページというページを埋めなければならないとなると、
面白いといえば面白いが、たぶん始めたら後には引けない感じになってしまうのだろう。

まぁ、とりあえずは取材しておいて書くのは60才になってからでもいいか。

と自分に予防線を張っておきながら、ここしばらく色々調べてみる予定。(そういや私、いったい何屋だったんだっけ??)
どうなることやら。どうぞお楽しみに。
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by chiori66 | 2007-07-02 02:44 | つれづれ日々の泡


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