2004年 08月 03日

紙の海。(←踏韻)

あまりに事務所が汚いので掃除を始めた。もう物理的に身動きがとれなくなってしまったので。
私のあじとに来たことのある方はご存知だろうが、何しろ紙が。がらくたが。雪崩寸前(一部決壊)。
SF小説家のフィリップ・K・ディックの作った言葉に「キップル」というのがある。それは「ダイレクトメールとか、からっぽのマッチ箱とか、ガムの包み紙とか、きのうの新聞とか、そういった役に立たないもの」の総称で、キップルはそれ自身でどんどん増殖して気がついた時にはまわりはキップルでいっぱいになってしまう(キップル化)。
私のいる場所、総キップル状態。ってゆーか、私自身がキップルなのではないか。かなり確信がある。これは人生のかなり早い時点で気づいてしまったことなのだが。
とにかく今日は部屋中に充満したキップルとの戦いに着手してみたのだった。

小学校の頃に読んだ「整理整頓法」みたいな本によると「すべての物に住所=しまう場所を作ってあげる」それだけでいいはずなのだ、理論的には。つまりこの部屋の問題は「収納するものとされる場所のバランスが全然あってない」ということなのだろう。私のモノモノたちは、いわば都市への人口過剰流入によるホームレスの増大みたいな状態に陥っちゃっているのである。

とりあえず、ばらばらと積み重なっている書類だのメモだの図面の端きれなどをファイルに綴じていく。この<パンチで穴あけ→ファイリング>っていう作業、快感なんだか憂鬱なんだかビミョー。要らない紙はどんどん捨てる。あっという間にゴミ袋いっぱい。役所関係からもらった報告書とか、ほとんどまるで意味がないくらい資源の無駄なものがいっぱい。すごい環境破壊に貢献している気がする。罪悪感感じちゃう。せめて紙の裏はリサイクルするか(また増えるゴミ)。とりあえず地道に整理していったら山3つくらいはなくなった。机の表面がだいぶ見えてきた。うれしい♪でもまだ先は長い…。

雑誌なんかに載っているデザイナーの事務所っていうのは、ばしっと片づいていて何ものっていない白いテーブルに今やっている書類だけがひらりと1枚、というイメージなんだと思うんですが、そういう意味ではワタクシはすでにデザイナー失格というしかありますまい(しかも実はインテリア科卒だったりするんだな)。そういう環境に憧れながら、むしろキップルの海に鎮座する執筆中の坂口安吾のカオス書斎写真に強烈に魅力を感じてしまうのですから。どこかに「美しい部屋、くそくらえ!」って思っている自分がいたりする。これって片付けられない自分へのエクスキューズでしょうか(はい、そうです)。そういう自分と向きあいながら生きていかなきゃならないのね。
求む、お掃除好きの嫁さん。
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by chiori66 | 2004-08-03 00:38 | つれづれ日々の泡


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