2009年 12月 15日
もうひと月ほど前になるが、建築家の上遠野徹さんが亡くなられた。 85才。矍鑠(かくしゃく)とした、文字通り北海道を代表する建築家だった。 公私に渡りお世話になったが、数年前に声を掛けて頂き一度だけ小さなお仕事をご一緒させていただいたことがある。なにごとも「勉強」とおっしゃって、80才を越えても常に心のアップデートを怠らない好奇心と探究心に間近に接し、大いに頭の下がる思いだった。 先生の代表作である自邸が大好きで、将来私の家を設計してくださいねと冗談めかしてお願いすると「はやくしないと」と囃し立てられた。その時がお目にかかった最後になってしまった。 上遠野先生の葬儀が執り行われたアントニン・レーモンド設計の札幌聖ミカエル教会は、まだ先生が30代だった頃に竹中工務店の工事担当として深く関わった建築。 木の香る小屋組の礼拝堂でのお別れは、すべてが美しく、あたたかく、出来過ぎなくらいに完璧だった。 天の家ってどんなだろう。もしも先生が作ったなら。 もうひとつ。 若い魂が天に。素直にまっすぐ伸びていく(はずの)彼の未来が、突然に消えてしまう。いつもの場所に残される彼の不在すらリアリティがない。 急すぎるし若すぎる。 さよなら、りょっけ。またいつか会いましょう。
by chiori66
| 2009-12-15 01:53
| つれづれ日々の泡
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